成長企業(グロース)のスクリーニングをしていると、規模の小さい会社が多くなってしまいます。
売上10億 -> 20億に変化するのと、売り上げ1000億 -> 2000億に変化するのでは、同じ100%成長ですが、1000億 -> 2000億のほうが難しいです。
また、毎年成長していることが望ましいですが、コロナショックや米中貿易摩擦などの外的要因で、すばらしい企業でも前年を下回る成績の年はあります。
そのため、売上高や利益の連続上昇を条件にスクリーニングしてしまうと、すばらしい会社もとりこぼしてしまいます。
この記事では、営業利益が50億円以上の規模が大きめの企業の中から、直近5年の売上高・営業利益の成長率が高い会社TOP20を紹介します。
この記事のランキングを確認することで、規模の大きな、成長中企業がわかります。
売上高が連続上昇中の企業は過去にスクリーニングしていますので、以下の記事をご覧ください。
データ
2011年からの財務データをIR BANKから取得しました。
その中から、
- 直近の営業利益が50億円を超えている
- 5年営業利益成長率が高い会社TOP100を抽出
- 上記TOP100から、売上高成長率が高い会社TOP20を抽出
しました。
取得したデータの中には、抜けている年度がある会社のデータや、5年以下のデータしか存在しないものもありましたので、それらは除外しています。
注意点
5年での成長率を比べたので、成長率の高い企業を抽出できましたが、注意点はいくつかあります。
- 買収や合併で大きく成長した場合には、5年成長率も大きく見えてしまいます。
- 直近の会社予想は含まれていません。減益予想が出ていても、過去実績のみをもとにランキングを作成しています。
- 株価がすでに高い会社もあります。PERを確認すると株価が割高・割安の目安にはなります。
PER:Price Earnings Ratioの略で、1株当たり純利益の何倍の値段が付けられているかを示す。個人的には20倍を超えると手を出したくありません。10倍以下だからと言ってお買い得というわけでもありません。ずっと割安で放置される銘柄も多いです。
ランキング
順位 | 証券コード | 会社名 | 売上上昇率 | 利益上昇率 | 株探リンク | 売上高・ 営業利益 ・推移 |
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1 | 9842 | アークランズ | 239% | 123% | リンク | |
2 | 1605 | INPEX | 149% | 249% | リンク | |
3 | 4519 | 中外製薬 | 117% | 329% | リンク | |
4 | 8593 | 三菱HCキャピタル | 103% | 44% | リンク | |
5 | 7532 | パン・パシフィック・インタ | 95% | 72% | リンク | |
6 | 1951 | エクシオグループ | 90% | 65% | リンク | |
7 | 5714 | DOWAホールディングス | 83% | 106% | リンク | |
8 | 3003 | ヒューリック | 82% | 67% | リンク | |
9 | 7309 | シマノ | 81% | 158% | リンク | |
10 | 4553 | 東和薬品 | 77% | 65% | リンク | |
11 | 4751 | サイバーエージェント | 69% | 129% | リンク | |
12 | 4694 | ビー・エム・エル | 64% | 424% | リンク | |
13 | 1721 | コムシスホールディングス | 55% | 42% | リンク | |
14 | 3132 | マクニカホールディングス | 51% | 142% | リンク | |
15 | 4401 | ADEKA | 51% | 64% | リンク | |
16 | 4091 | 日本酸素ホールディングス | 48% | 69% | リンク | |
17 | 4733 | オービックビジネスコンサル | 48% | 68% | リンク | |
18 | 3141 | ウエルシアホールディングス | 48% | 49% | リンク | |
19 | 6965 | 浜松ホトニクス | 45% | 109% | リンク | |
20 | 4063 | 信越化学工業 | 44% | 101% | リンク |
コメント
今回はグラフも入れてみました。
プログラミングでグラフの自動生成を実施しており、HTMLの勉強になりました。
抽出された銘柄も有名なところが多いですが、5年で成長している会社をグラフも合わせ見ると、徐々に成長しているか、合併などで一気に成長しているか分かりやすいと思います。
例えば、三菱HCキャピタルは日立キャピタルと合併していますので、2022年の伸びがすごいです。
ただ、三菱HCキャピタルは連続増配で有名な会社ですし、業績も合併前から堅調です。
スクリーニングである程度絞ったのちに、一社ずつ調べていって、自分のお気に入りを探すのが投資の醍醐味と思ってます。