バリュー投資と割安株投資は別物?バフェットのバリュー投資の本当の意味

データ分析

個別株を物色したいという投資家向けに、知っておいたほうが良いバリュー投資について説明します。バリュー投資の意味はメディアによって異なることもあります。この記事を読むことで違いを理解できます。また、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットのバリュー投資に関する見解も紹介します。

一般的なバリュー投資

バリュー投資とは投資戦略の一つで、LINE証券の記事などでも解説されているように、一般には割安株投資といわれることが多いです。企業価値が時価総額と比較して割安と判断されるものを買う投資戦略です。

対比として使われる投資戦略にグロース投資があります。これは、売上や利益などの成長率が高い銘柄に投資し、将来大きな株価上昇を狙っていくものです。

企業価値についての踏み込んだ議論はかなり上級者向けなので、気になる方はモルガン・スタンレーのレポート等を参考にしてください。割安かどうかの判断は簡単にはPERやPBRが使われることがあります。

バフェットのバリュー投資

バフェットからの手紙を読むと、バフェットのバリュー投資についての考え方も書かれてあり参考になります。

例えば、バリュー投資は割安株投資とは違うことも言及されています。

バリュー投資というのは冗長です。投資が支払った金額に見合った価値を求めた結果の行為でないとすればいったい何なのでしょうか?目標は素晴らしい企業を見つけて、それを相応の価格で買うことであり、月並みな企業をバーゲン価格で買おうとは思いません。

バフェットからの手紙 第五版

また、企業価値については、PERやPBR、高配当とは関係ないと言っています。

PERやPBRが低かったり、配当が高い株に対する投資をバリュー投資と呼ぶことが典型的な用いられ方です。残念ながら、ある株式がこれらをすべてクリアしていても、それが支払額に見合った買い物かどうかはほとんど別問題で、本当の価値を得るという原則に基づいた投資活動とは言えません。逆に、PBRやPERが高く、配当が低くても、価値を買うことが不可能であるなどということも断じてありません。

バフェットからの手紙 第五版

さらに、成長が確実に企業価値を向上させるわけではないと言っています。

企業の価値がその成長によってプラスの影響を受けることは確実とは言えません。利益率が低いにもかかわらず、必要資金ばかり増えていくのであれば、成長は投資家には害になります。

バフェットからの手紙 第五版

バフェットは企業を選ぶポイントしては、
①その内容を理解し
②将来にわたり長期的に好ましい業績が見込め
③経営幹部は誠実で有能な人々であり
④魅力的な価格で購入できること
と言っており、財務諸表を読むだけではわからず、かなりの経験や人を見抜く力も必要です。同じことは簡単にはまねできないですが、値動きやニュースに惑わされず、企業の価値にのみフォーカスするという考え方は重要であると感じます。

まとめ

バリュー投資の意味について説明しました。
一般的なバリュー投資:割安株投資
バフェットの投資:素晴らしい企業を相応の価格で買うことであり、月並みな企業をバーゲン価格で買うことではない

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